夏場の種付作業について

林SPF

豚は暑い夏が苦手

以前、「種付けは養豚の要」というお話をしました。養豚場は肉豚の生産をしているわけですから、まず、その元である子豚が生まれなければ始まらないということです。ですので、まずは「種付け作業」が一番初めであり、一番大事な作業なのです。

特に暑くなる夏場は、養豚事業者にとっては大変な時期なのです。「豚は夏の暑さが大の苦手」ということは、前にお話ししましたが、これは受精率にも大きく影響します。多くの養豚場では夏場以降の受精率が極端に悪くなる傾向があるのです。

(種付についてはこちらも御覧ください。)

種付けにAI(人工授精)を活用

カテーテル

そこで、この夏場の受精率を上げるために人工授精(AI:Artificial insemination)を活用する農場もあります。

もちろん、1年を通してAIを使っている所もありますし、大手の養豚場ではオールAI(全ての種付作業を人工授精で行う)というところもあります。

私たち林SPFの組合ではSPF雄豚とSPF雌豚を農場に導入し、繁殖させる形をとっているところがほとんどですが、補助的にこのAIを使っているところもあります。

夏バテした雄豚を多用すると受精率が下がるので、夏場だけAIを補助的に使用するところもあります。

雌豚の発情を確認したら、カテーテルを使って人間が精液を注入します。暑い時期でもAI用の精液は安定しているため、受精率が上がるのです。

しかし、受精率向上のためには「発情の確認」をしっかりと行うことが前提であるため、私たち農場の人間が一番の要なのかもしれません。

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